PCK UP NEW RULES Vol.2

 
№2  2022/07/27
編著:日本産業保健法学会 広報委員会

今回取り上げる法改正 ・ ガイドラインの内容
「職長教育の対象業種が拡大」
関連する法令労働安全衛生法第 60 条、労働安全衛生法施行令第 19 条

概要
令和4年2月24日に労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令(令和4年政令第51号)が公布され、令和5年4月1日から職長等に対する安全衛生教育(以下「職長教育」)の対象業種が以下の通り拡大されます。

 これまでの対象業種

 追加業種

一 建設業

二 製造業。ただし、次に掲げるものを除く。

 イ 食料品・たばこ製造業
  (うま味調味料製造業及び動植物油脂製造業を除く。)

 ロ 繊維工業(紡績業及び染色整理業を除く。)

 ハ 衣服その他の繊維製品製造業

 ニ 紙加工品製造業(セロフアン製造業を除く。)

 ホ 新聞業、出版業、製本業及び印刷物加工業

三 電気業

四 ガス業

五 自動車整備業六 機械修理業

六 機械修理業

・食料品製造業
 (うま味調味料製造業及び動植物油脂製造業を除く。)

・新聞業、出版業、製本業及び印刷物加工業

 

Pick Up Point “改正の背景に胆管がんあり”

この法改正の経緯として、胆管がんの発生した事業所が職長教育の対象外の業種であったことを知らなかった方も多いのではないでしょうか。職長教育をしていれば防げた、ということではないかもしれませんが、現場の安全衛生のためには、職長が適切な知識を習得することは非常に重要だと言えるでしょう。

法改正の背景

・食料品製造業は、化学物質による災害件数の約1割が食料品製造業で発生していること。
 また、労働災害の発生率も、他の業種に比べ高い傾向にあること。

・新聞業、出版業、製本業及び 印刷物加工業は、平成24年に発生した胆管がんなど、
 印刷関連業務で重篤な疾病が発生していることが挙げられている。

〈職長教育の内容〉 (労働安全衛生規則第40条)
 講習科目  講習時間
作業手順の定め方
労働者の適正な配置の方法
2時間以上
指導及び教育の方法
作業中における監督及び指示の方法
2.5時間以上
危険性又は有害性等の調査の方法
危険性又は有害性等の調査の結果に基づき講ずる措置
設備、作業等の具体的な改善の方法
4時間以上
異常時における措置
災害発生時における措置
1.5時間以上
作業に係る設備及び作業場所の保守管理の方法
労働災害防止についての関心の保持及び労働者の創意工夫を引き出す方法
2時間以上

 

参考:
厚生労働省 第145回労働政策審議会 (安全衛生分科会) 「労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令案要綱等について」
資料1-3 労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令案等概要

 

産業保健法学会広報委員会